以前の記事で紹介したTHA BLUE HERB。その歴史の中でも忘れられないのがTOKONA-Xとのビーフです。
ビーフとはHIPHOP用語で曲の中で喧嘩し合うことです。
テレビで練マザファッカーが有名にしてくれた「ディスる。」要は曲の中でDISし合うことをビーフと言います。ちなみにディスはdisrespectの略。相手をけなすことです。
TOKONA-Xは当時名古屋を代表するラッパー。独特な名古屋訛りのフロウは他の追随を許さない唯一無二のMCでした。残念ながら2004年に26歳の若さで亡くなっています。
BOSSの詩的なリリックとは対照的に豪傑なギャングスタスタイルのリリック。
二人のビーフは勘違いから始まったと後にBOSSが話しています。
THA BLUE HERBの曲「A SWEET LITTLE DIS」の中の「XXX DIS」(トリプルエックスディス)という箇所をTOKONA-Xが自分のタトゥーをディスられたと勘違いしたのが発端。
その曲・・・というかもはや爆弾と呼びたいんだけど、とてつもなかった。
「マトン臭えぞお前どっから来た」「駄草(だぐさ)の名産地ならではのお方」
北海道の自生大麻のことまでディスられてます 笑
ここまで破壊力あると、北海道の人間でTHA BLUE HERBファンの僕でも何度も聞き入ってしまいました。
しかしこれにアンサーとして普通はビーフ合戦が始まるのがHIPHOPなんだけどBOSSが出したアンサーがこれ。
なんとTOKONA-XのクルーであるDJ刃頭(ハズ)と曲を作り、この動画の中の2分20秒くらいのところで「紹介するぜ俺の五分の兄弟分、ピースイルなまち尾張マリアッチ」というリリックと共にTOKONA-Xの写真がでてきます。トコナはDJ刃頭と尾張イルマリアッチというユニットを組んでいました。
こういう平和的なアンサーが出て、当時のヘッズ(ヒップホップファンのこと)はBOSSが逃げたとか色々、言っていました。僕も思っていたかもしれない。だって当時のBOSSは詩的ながらも攻撃的なリリックでそれこそ他のMCをディスりまくってのし上がってきたラッパーだったから。
でも後にBOSSが真実を自分のサイトで話しています。それもまた感慨深い。
ヒップホップて本当面白いですね〜。
R.I.P TOKONA-X
TOKONA-Xの爆弾が入っているMIXはこちら。
ビーフの発端となった「A SWEET LITTLE DIS」が入ってるCDはこちら。